今回は当店の代車に加わるフィアット500のエアコン不良の修理です。

まずは、アイドリングが不安定だったので見てみると、ブローバイホースが破れていました。

エアコンとは関連ありませんが、エンジン不調の原因となりますので部品を交換します。

続いて、電動ファンが高速回転しかしませんので、外して点検します。

ファンのガタが凄いことになっています。

低速は回らないし、ガタも大きいので交換します。エアコンガスを充てんし、試走を行いました。アイドリングでは低圧が高すぎてマグネットクラッチが入りません。エンジン回転を上げると涼しい風が出ますが、焦げた匂いと煙が出てきますので、コンプレッサーを交換します。

外したコンプレッサーからは黒くなったオイルと鉄粉が出てきました。

軸を回してみようとしましたが、ロックして回りません。完全にコンプレッサーは壊れているようです。

コンプレッサーについていたパイプを固定するプラスチックステーが溶けています。以前からコンプレッサーは高熱状態だったようです。

高圧パイプを交換します。

カシメ部分からオイルが垂れていました。かなり漏れていたようです。

本来ならばエキスパンションバルブやレシーバー（他メーカーではリキッドタンクとも言います）なども交換するのですが、代車ですのでお金をかけられません。エアーで詰りやオイル＆鉄粉を清掃し、組付けて作業完了です。アイドリングでも涼しい風が出るようになりました。正常に作動はしますが、測定機器のガス高低圧の指針は振れているので、お客様のお車ですと必ず交換しないといけないですね。今回のエアコン不良は、ガス漏れ・コンプレッサー内部破損・破損による鉄粉でレシーバー詰り・電動ファンの作動不良と多々ありましたが、修理完了です。この度はありがとうございました。