2026.09.20
整備・修理
フィアット500C エンジンの加速が悪い

愛知県の方
ご依頼内容
フィアット500Cの「エンジンの加速が悪い」という症状でご入庫いただきました。
加速不良は、エンジン本体や点火系だけでなく、トランスミッション系の不具合でも発生する場合があります。まずは故障箇所を正確に切り分けるため、診断機による点検とロードテストを実施しました。
テスター診断
車両にテスターを接続して各コントロールユニットを診断したところ、TCM(トランスミッション・コントロール・モジュール)に故障メモリーの入力が確認されました。

この段階では、加速不良の原因がミッション系にあるのか、エンジン系にあるのかを断定できないため、実際の走行状態を確認しながら原因を絞り込んでいきます。
ロードテストによる症状確認
ロードテストと試運転を繰り返したところ、エンジンが十分に温まった温間時に、失火しているような状態となり、アクセルを踏み込んでもスムーズに加速しない症状が発生しました。
症状の出方から点火系の不具合が疑われたため、エンジン側の各部を詳しく点検しました。
エアクリーナー・スパークプラグ点検

エアクリーナーとスパークプラグを取り外し、汚れや損傷、焼け具合などを目視点検しました。
目視で確認できる範囲では、加速不良の直接的な原因となる明らかな異常は見つかりませんでした。
プラグコード点検
続いて、スパークプラグへ高電圧を送るプラグコード4本の抵抗値を測定しました。

測定の結果、抵抗値が基準値から外れていることが判明しました。プラグコードは外観に異常がなくても、内部の劣化や抵抗値の増大によって点火エネルギーが低下し、特にエンジン温間時や加速時など負荷がかかった際に失火を起こすことがあります。
今回の加速不良は、プラグコードの性能低下による点火不良が原因と判断しました。
プラグコード・スパークプラグ交換
点火状態を確実に改善するため、以下の部品を交換しました。
- プラグコード:4本交換

- スパークプラグ:4本交換

- スパークプラグはイリジウムプラグを使用
イリジウムプラグは着火性に優れ、安定した点火性能が期待できます。プラグコードと同時に交換することで、点火系全体の状態を整えました。
交換後のリセット・ロードテスト
部品交換後、再度テスターを接続して必要なリセット作業を実施しました。

その後、エンジンが温まった状態を含めてロードテストを行い、加速状態や失火症状の再発がないかを確認しました。
作業結果
作業後は、アクセル操作に対してエンジンがスムーズに反応し、加速不良の症状は解消しました。温間時にも失火するような症状は発生せず、良好な状態となりました。
今回は、診断機にTCMの故障メモリーが入力されていましたが、ロードテストを重ねて症状を再現し、エンジン系とミッション系を切り分けたことで、点火系の不具合を特定することができました。
MOTORIZEサービス部